最近実施した実験を紹介します。1)から4)は東京科学大学・建築学系の坂田研究室と共同で実施しました。5)は助教のSujanさんが実施しました。
1) 大型振動台を用いた実大木質架構の実験とシミュレーション
2018年に防災科学技術研究所の大型振動台を用いて実施しました。木造耐力壁をもつ試験体に対し、大地震を多数回入力することで、倒壊に至るまでの挙動を調べました。
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2019.11構造系論文集(https://doi.org/10.3130/aijs.84.1443)
2021.3構造系論文集(https://doi.org/10.3130/aijs.86.425)
2) 軸力と曲げを受ける集成材柱脚接合部の実験
2023~2024年に建築研究所にて実施しました。軸力と曲げモーメントを作用させる試験機を用いて、複合応力下での柱脚部の挙動を調べました。
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2024.12構造系論文集(https://doi.org/10.3130/aijs.89.1397)
3) 伝統的工法による小屋ばり組の実大水平加力実験
2018年に建築研究所にて実施しました。火打梁をもたない伝統的工法による小屋ばり組の水平耐力を調べました。本実験は国交省基準整備促進事業の一環として行い、その成果は令和5年に平成28年国土交通省告示第691号の改正に活かされました。
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2019.11構造系論文集(https://doi.org/10.3130/aijs.84.1453)
4) CLTパネル工法による耐力壁の実大水平加力実験
2020~2022年に建築研究所にて実施しました。垂れ壁や直交壁が付帯することによる耐力壁の性能向上を調べました。
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2022.4構造工学論文集(https://doi.org/10.3130/aijjse.68B.0_9)
5) 無補強組積造壁の振動台実験
無補強組積造壁は、外壁や間仕切り壁として海外の建物で幅広く使用されています。これらの壁は、特に面外方向に倒壊しやすく、人命に重大な危険をもたらす可能性があります。その安全性を確保し、正確な耐震性能を評価するために、振動台実験を実施しました。また、簡単に実施可能な補強方法に関する研究も行っています。
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2021.6技術報告集(https://doi.org/10.3130/aijt.27.744)
2024.7 Structures(https://doi.org/10.1016/j.istruc.2024.106676)